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生かされない知識

頭の良い人て、どんな人?
知識の豊富な人?
その知識を分かり易く、話せる人?
建築の分野に限って見ると、頭の良い人の知恵がなかなか、業界内に入ってこないのです。
何故そう思うのかと言うと、日本の住宅の現状を見ると、その知識の流入が無い為に、旧態依然とした中で、一向に地域の気候風土に適した性能の住宅が普及しないからです。


スウェーデンやドイツに行くと、先々で話される理論や技術は、明確に方向性を示してくれます。
しかし、国内の講演会や講習会なのでは、その様な明確な言葉は殆ど聞きません。
何故、こうも違いが出るのか、いつも考えています。


考えられる理由は、
①知っていても知らない振りをして、教えないため。
教える事にで、自身の地位や名誉が脅かされるため。
知識を小出しにして、その地位や名声を先延ばしにする為の手段と考えての行動。
自分よりも抜きに出る者を育てない為に、知識の小出しや断片的な情報でその邪魔をする為。
②本当に知識が低いため。
理論の裏付けが無いため、身に付いた知識と成っていない。
日本の建築は、上辺だけの薄っぺらな理論で成り立っているから。


こんな事を言うと、『随分、捻くれた考え』だとか、『随分、悪く取る考え』だとか言われそうですが、業界の至る所で、その様な思いをする事が多いのです。
こうした気持ちは、2003年以来、数度のスウェーデンやドイツの視察を終えた後、芽生え始め確信を持つ様に成りました。


例えば、海外での説明では、以下の様な事柄がよく出てきます。
●RC造、S造の建物には外断熱以外では、熱橋は防げず、断熱の効率的効果や建物の耐用年数を延ばす方法が無い事。
(外断熱建物はなぜ長寿命となるのか。北海道建築技術協会 長谷川寿夫先生)
日本で初の裏付け文献です。この様な明快な記事は大変少ないです。PDFファイル掲載

●木造住宅の性能向上には、断熱、熱橋、気密、窓(ドア)、換気の5ポイントが重要である。
また、中央ヨーロッパ気候に於ける、明確な性能数値が書かれています。
更に、気密値、熱橋値も書かれています。
そして、その性能で求める、暖房消費エネルギー量や一次エネルギー量も明記されています。
ドイツパッシブハウス研究所のレクチュアからパッシブハウス5つのポイント説明。
パッシブハウス5つのポイントその1
パッシブハウス5つのポイントその2
パッシブハウス5つのポイントその3
パッシブハウス5つのポイントその4
パッシブハウス5つのポイントその5
パッシブハウス5つのポイントその6

●断熱材の効果は、厚みと断熱に対する気密と防風処理が重要である事。
●熱橋処理は、小手先の省エネ技術よりも効果が有る事。
(ドイツにおける省エネルギー住宅の現状と研究開発の動向、熱橋の影響 フランホーファー建築物理研究所 田中絵梨先生)
ドイツからのレポートです。PDFファイル掲載その1

ドイツからのレポートです。PDFファイル掲載その2


●気密、防湿は、断熱効果、省エネ効果、建物の長寿命化などへに影響を与える事。
●防湿材に対する数値は、sd値で計上され、湿気移動は、夏と冬では正反対に成る事。
●窓は、枠廻り、取り付け位置、気密、防湿処理への影響と効果の重用部である事。
●窓の取り付け位置は、断熱材の中心ラインがベストである事。
●高気密、高断熱、省エネ、パッシブハウス化の行き着く先は、機械換気であり、そして熱交換換気方式で有る事。

●パッシブハウスの暖房には、熱交換換気装置に組まれた、僅か1000W以下の加熱器で済む事。
●その事で、パッシブハウス性能レベルは、建物性能とコストバランスの分岐点に成る事。
パッシブハウスの概念


以上は、海外の説明によく出てくる内容の一部を上げたものですが、国内ではこの様な明快な言葉が出てきません。
どちらにも取れたり、曖昧でグレー色の説明や回答が殆どです。
また、理解しにくい、難解な言葉使いをして、聴衆者を煙に巻きます。
つまり、分かりやすく話さないのです。
それは、自身でも良く分からない事柄だからだと、私は解釈しています。
そうした内容では、実践では役に立ちません。
私達の様な、物造りをする者にとっては、明快で確かな事しか実践出来ないからです。
スウェーデンやドイツから、学ぶ事柄は沢山有ります。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2010年11月19日|ページの 先頭へ|