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スウェーデンからの郵送袋

2009年3月の話しから始まります。
スウェーデンのパッシブハウス資料を、スウェーデン在住の友子・ハンソンさんにお願いして、郵送して頂いた事が有りました。
郵送物は無事に到着し、資料も期待通りの内容で今でも活用しています。
話は、その資料ではなく、郵送物を包んできた袋の事です。

後日、国内郵送用にと思い表面の紙を裂き、中身のクッションを活用しようとしました。

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(スウェーデンの友子・ハンソンさんから届いた小包袋)


私は、袋のクッションは、日本によくあるビニール製の、プチプチクッションだと思っていたのです。
しかし、切り裂いてみると、中身は紙を砕いた、セルローズファイバー風のリサイクル材でした。

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(袋の紙部を切って中身を開けた状態)

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(中から出したクッション材)

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(セルローズファイバー材風の、紙を再生したクッション材)

中身は予想が外れ、使う事は出来ませんでしたが、スウェーデンの環境対策の徹底さに驚きました。
この袋には、燃やす事で、有害物質が出る様な素材は有りません。
(袋の破損防止のビニールテープ以外は)


スウェーデンの環境政策に付いては、1.ヨーテボリ市 エコセンターで書きました。
スウェーデンでは、環境とエコ、省エネに対して、多くの教育と啓蒙活動をしています。
幼稚園から、環境に付いての授業が有り、小さい時からその必要性を教えていると聞きます。


他にもそうした環境対策の徹底さを見る事が出来ます。
例えば、こんな風景も有ります。
この写真は、スーパーに有るペットボトル回収所です。

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(スーパーのペットボトルデポジット回収所の様子)


スウェーデンでは、ペットボトルはデポジット制で回収されています。
つまり、料金先払いで、回収所に返却すると、レシートでその返却分の料金が戻る仕組みです。
道端やゴミ箱内に、お金に代わるペットボトルが捨てられる事は稀の様で、駅構内ではペットボトルを袋に詰めて、回収して廻るホームレスを見掛けます。


スウェーデンやドイツで、各企業などを視察訪問すると、お茶やお菓子が準備されています。
そのお茶用のお湯は、ポットに入れて出されています。

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(スウェーデンのbsv設計事務所での様子)

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(スウェーデンのWhite設計事務所での様子)

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(スウェーデンのREC Temovex社での様子)


日本の様に、電気ポットやコーヒーメーカー、またはペットボトルではなく、魔法ビンのポットです。
こうした持て成しには、手間と時間が掛かります。
しかし、事前にお湯を沸かし、魔法ビンポットに入れて出してくれます。


この写真は、パッシブハウスとスタンダードハウスを、引き合いにした例で用いられるものです。

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魔法ビンポットとコーヒーメーカーでは、エネルギー消費が違います。
どちらが、省エネかは分かる事ですが、その概念の徹底さが、スウェーデンとドイツには有ります。
テレビの海外ニュースで、EU諸国の会議テーブルには水差しやガラスコップが置いて有りますが、日本の議員さんの会議などでは、ペットボトルのお茶が置いて有ります。
テレビを見ながら、懲りない連中だと呆れるばかりですが、周りがその様な状況では中々気付かない事なのでしょうか。
しかし、首相も大臣も技官も付き添いも、皆さんスウェーデンやドイツでは見聞きしてくる事だと思います。
それを悪い事、真似するべきで無い事と、判断しているのでしょうか?


パッシブハウスの概念でも書きましたが、省エネや環境対策は、こうした行動から始まる事ではないでしょうか。
大上段に、大きな改革や改善は直ぐには出来ない事と思います。
京都議定書(COP-3)が、実行年を過ぎようとする現在も、一向に達成に向かっていない事を見てもそれは明らかです。
スウェーデンの、郵送袋やお茶準備などの様な事から、始めるのも良いのではないでしょか。
建物の性能軽視での省エネや環境対策は、身の回りの実行や行動無しで、数字ばかり掲げる日本の政策をよく表わしている様に思えます。
早くそれに、気が付いて欲しいものです。


この様な、スウェーデンの行動は結果として表れています。

スウェーデンでは、「温室効果ガスの排出は1990年と2005年を比較すると7%減少し、この15年間に経済(GDP)は36%成長した」と発表しています。

スウェーデン1人当りのCO2排出量は5.9トン、(UNDP2004年)、日本1人当り9.7トン。スウェーデンの人口は900万人、日本は1億2000万人です。
どちらの国が地球に対し、より大きな負荷を掛けているのかが分かります。
(スウェーデンは京都議定書で、1990年比6%を2012年までに削減する目標だったが、早くも達成している。)

更に、2008年2月21日スウェーデンのラインフェルト首相は、EU議会で演説し「スウェーデンは1990年以来、44%の経済成長(GDP)を達成し、この間の温室効果ガスの排出量を9%削減した」と語りました。
これは、「経済成長」と「温室効果ガス排出量」のデカップリング(相関性の分離)が達成されたことを意味します。
ここで重要なことは、この成果が「スウェーデン国内だけの努力によって達成されたもの」で、あることです。


スウェーデンは、900万人足らずの人口です。
「小国だから出来る事だ」、「1億2000万もの人口を抱えその意思統一を図る事は難しい事だ」とか、出来ない理由はいろいろ挙げる事は簡単です。
そう言っている間に時間が過ぎ、省エネも温湿効果ガス削減も何も達成出来ない事で、終わるのではないかと心配に成ります。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2010年11月12日|ページの 先頭へ|