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建物の性能表示が必要な理由。

日本の温室効果ガス削減が一向に進まず、逆に増加(1990年度比+8%)する現状が有ります。
何故でしょう。

それは、建物(戸建て住宅、集合住宅、オフイスビル、工場、公共建築物、etc)の、省エネ対策を怠っている事が最大の原因です。

日本の建物に対する省エネ対策は、EU諸国から比べると低レベルです。

例えば、戸建て住宅の断熱材厚さを比較して見ると、スウェーデンでは国内全土に措いて、屋根断熱材厚さ500㎜、壁断熱材厚さ270㎜と、建築基準法で決められています。


(スウェーデンのルンド大学、建築物理学部でのレクチュアより)
壁の断熱厚さの、年度別推移を表した説明。
1970年代は、100㎜厚、1980年代は170㎜厚、1990年代からは、270㎜である事と説明された。

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一方日本では、建て主の判断基準とした、拘束力の無い状態での省エネ指針として、次世代省エネ基準が有ります。
その基準値の中で、北海道地区(Ⅰ地区)では、屋根断熱材厚さ300㎜弱、壁断熱材厚さ140㎜程度です。

つまり、日本の寒冷地地区に措ける断熱厚さの目安基準は、スウェーデンで法律上決められている断熱厚さの、4割から5割引きの厚さでしかないのです。

これでは、スウェーデン南部よりも気象条件が厳しい北海道で、エネルギーロスの多い低レベルの住いしか存在しない事に成ります。

皆さんは、周りに建てられている建物が、それ位性能の悪い建物である事を、知らなかったと思います。
私も、最近まではその事実を、確認出来ませんでした。
また、建築関連の講習会や研修会でも、その様な事実は告げられず、業界内には情報も有りませんでした。
しかし、スウェーデンでその違いを目の当たりにして、これは大きな社会問題だと認識したのです。


もう一つ問題点が有ります。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物には外断熱工法が最適です。
諸外国では、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物は、外断熱が基本工法なのです。


諸外国ではスタンダードな外断熱工法が、日本に措いては特殊な工法の位置付けをされ、採用されるケースがほんの僅かなのです。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造に措いて、熱橋(ヒートブリッジ)を完璧に防ぐには、外断熱工法以外では防げません。
厳密には、その他の対策も必要ですが、内断熱から外断熱に変える事で、建物内の温熱環境は大きく改善します。
建物の骨組み部分である躯体(コンクリート、鉄骨部)の熱橋防止が、熱損失を防ぐ重要な方策なのです。


未だに、結露やカビ問題が、鉄筋コンクリート造の集合住宅や戸建て住宅での一番の問題点とされている事実を、国土交通省や関係行政機関、建築業界は改善させる動きは有りません。

シックハウス症候群での、カビに対する対策は等閑です。
スウェーデンでは、大問題になる様なケースが、こと日本に措いては、単なるクレームとして処理されているのです。


この事実も、諸外国からは奇異な事とされ、先進国日本の七不思議的な問題放置です。
日本の住いは、『うさぎ小屋』と言われますが、正しく結露してカビの生える住いは、その言葉通りと言えるでしょう。


日本の車や家電品の工場生産ラインは、世界一の省エネ技術と言っています。
そんな国の、住宅や建物群が、余りにも脆弱な断熱基準や建築物理の理論無視で造られている事を、EU諸国の建築関係者は、不思議な光景として見ているのです。


民生部門に措ける、建物関連エネルギー消費は膨大で、それを省エネ化する手立ては、建物の高断熱化意外には有りません。
建物内で発生した熱エネルギーを暖房の一部に活用したり、暖冷房の効率を高めるには、建物の外郭を高断熱化するのが一番です。

夏場の暑さ対策も、建物の断熱で大きく改善されるのです。
冬にも夏にも、断熱材は省エネ有効に活躍するのです。
関東以南の建物にも、もっと断熱材を活用すると、建物内は大きく改善されます。


しかし、どの様な断熱材でも良いと言う訳では有りません。
断熱材の選択も必要です。
特に発泡ガスを使用する断熱材は、経年変化でガスの置き換えが起こり、断熱性能が低下すると言われています。
また、ウレタンや押出し法ポリスチレンフォームの発泡系材に使用されるガスは、CO2の温室効果の1000倍も高いと聞きます。
そして、生産エネルギー量が大きく、再生不可能な断熱材では、時代に逆行しています。
省エネを目的とした断熱材を作るのに、使用目的から逸脱してしまいます。
再資源化出来る製品で、環境負荷の小さな断熱材の選択が必要です。

http://imagawa-k.jp/2007/01/1_9.html(断熱材への拘り-1)


断熱材の選択や使用量の違い、窓・ドアなど、建物の外郭を守るべき部材の性能が、スウェーデン、ドイツなどのEU諸国から見ると、日本の建物は大変性能が低いのです。

2006年1月から、EU諸国で実施されている、『エネルギーパス』制度の様な、国民が一目で建物の年間エネルギー使用量が、分かる様な仕組みを作らなければ、建物の性能改善には向かわないでしょう。


EU諸国連合で行われている、『エネルギーパス』制度のシート
建物の年間エネルギー使用量が、緑~赤のライン間で示されている。

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情報公開の観点からも、時代の要請からも、日本版『エネルギーパス』制度の必要性を強く感じます。
そしないと、脆弱で耐用年数が短く、エネルギー消費が多い建物が、今後も建て続けられる事に成ります。

この様な具体的対策無しに、省エネ国を謳い、守れない数値目標の宣言だけでは、日本だけが世界から取り残され、やがて失笑の的と成ります。
常識と知性を持つ国として、世界から認めてもらう為には、大胆な処置を早急に取る必要が迫っています。


追伸。
『パッシブハウス』、『エネルギーパス』に付いての、講演開催のお知らせです。


欧州各国でスタートしたエネルギーパス(エネルギー証明書)とは!
ドイツで広がっている、地球温暖化防止の救世主ーパッシヴ・ハウス(無暖房住宅)の現状!
定常計算(Glaser計算法)の限界と非定常熱湿気同時移動解析の重要性!
住宅の気密処理が省エネルギーやシックハウス対策にとっていかに重要か!


2008年4月7日に、(有)イーアイ主催 「第1回 EI 技術セミナー」、
「ドイツの省エネ技術と日本への応用」を、開催いたします。
http://f-ei.jp/archives//000787.html

講演で、モル博士がWUFIプログラムがドイツで一般的に活用され、ビジネスにおいても成功を収めている好例を紹介します。
WUFIを使って行う日本の代表的な都市のシミュレーションは、WUFIの導入を検討されている方々にとっても必見の価値のあるものと思います。


参加を希望される方は、添付の参加申込用紙をFAXにてお送り下さい。
   FAX 03-3433-7991

◆開催日時  平成20年4月7日(月)
         開場:14時 開会:14時30分 閉会:17時
*セミナー終了後、17時より講師を囲んで懇親会を開催します(会費4,000円)
◆会  場  〒105-0011東京都港区芝公園3丁目5番8号 
         機械振興会館 B3階6会議室
    (地下鉄日比谷線 神谷町駅下車 徒歩8分 東京タワー正面)
◆参加費   1,000円(資料代・会場費) 当日、ご持参下さい。
◆定  員  40名(先着順受付)
◆主  催  (有)イーアイ
◆共  催  エコトランスファー・ジャパン、ビルダー・サポートシステム
◆後  援  特定非営利活動法人 外断熱推進会議


■セミナー内容
□報告1 「ドイツの省エネ/エコロジーの現状について(エネルギーパスとパッシヴ・ハウス)」
    エコトランスファー・ジャパン 代表 ノルベルト バウマン氏
    http://blog.ecotransfer-japan.com/
◆講演内容
・ドイツの家造り「イニシャルコストか? ランニングコストか?」
・エネルギーパスで一目瞭然! あなたの住宅の燃費はどのくらい?
・ドイツでは当たり前!? 究極の省エネ住宅を目指す「パッシヴ・ハウス(無暖房住宅)」


□報告2 「非定常熱湿気同時移動解析プログラム WUFIとは」
    (有)イーアイ 代表 堀内 正純
    http://f-ei.jp/
◆講演内容
・定常計算か? 非定常計算か?
・防湿層が必要な地域と不必要な地域
・複層からなる「パッシヴ・ハウス(無暖房住宅)」の非定常熱湿気同時移動解析


□報告3 「ドイツの住宅技術~日本の高気密・高断熱住宅に寄与する革新技術」
    プロクリマ社 代表 ロタール モル氏
 http://www2.proclima.com/co/JP/jp/pro_cima_japanese.html
◆講演内容
・住宅の気密処理が省エネルギーやシックハウス対策にとっていかに重要か?
・建築構造をカビや損傷から守るためには?
・インテリジェント調湿シートの必要性
・「インテロ(R)」は日本の厳しい気候にとって理想的な建材
・WUFIプログラムを活用した日本の代表的な気候におけるシミュレーション
・日本各地の気候に合わせたソリューション(商品構成)の提案


以上、


時代のニーズは、省エネと脱炭素社会です。
ドイツの優れた技術情報を、身近で体験して下さい。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2008年03月29日|ページの 先頭へ|