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日本の家にはマジックドアが有る。

日本の住いに有るマジックドアとは。

衆院議員・河野太郎氏がプラスエナジーハウスを見学!

衆院議員の河野太郎氏が、長野県のプラスエナジーハウスを訪問、視察見学されました。
私は、ガデリウス・インダストリー㈱のプラスエナジーハウスのアドバイザーとして、参加させて頂きました。


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プラスエナジーハウスで、窓の説明を受ける河野氏(右から二人目)
後方(左から三人目が今川)


河野先生は建物を見学中、「何故、日本の住いはこの様な造りに成らないのか?」と、独り言を言われました。
その言葉をたまたま聞いた私は、心の中で、「先生、その通りです。」と、呟きました。

余程の業界通でなければ、1つの住宅性能から、日本全体の問題を感じとる事は出来ません。
あらゆる事柄に、常に問題意識をもたれている、政治家のDNAが、そうさせるのしょう。


見学後に、長野市内のホテルで、ガデリウス・インダストリー(株)主催の「プラスエナジーハウスセミナー」が開催されました。


セミナーの中、河野先生がご発言され「海外の知人から、日本の住いにはマジックドアが有ると言われる」と言った経験談をお聞かせ頂きました。

日本の住宅や建物では、玄関を入り、二つ目にあるマジックドアを開けなければ、暖かく快適な温度の部屋には、たどり着けない事を、表現した言葉だったのです。

正しく、そのマジックドアが存在する、日本の住宅造りが問題であり、その解決作が、このプラスエナジーハウスに有ることを、河野先生は理解されての例え話しでした。


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(ホテルでのセミナーの様子)

以下は、資料により、マジックドアが存在する理由を、書きます。

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(国別用途別エネルギー消費量表)


上の表は、国別の暖房、給湯、調理、照明、家電、冷房を表しています。
ご覧の様に、日本、特に、関東、九州地域の暖房使用量が、極端に少ない事が分かります。
北海道の暖房使用量は多いのですが、スウェーデン、デンマークと殆ど同じ位ですし、ドイツよりは少ない消費量です。
もう一つの表を示します。


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こちらの表は、日本国内各地域の、暖房、冷房、給湯、照明・家電の消費量です。
ご覧の様に、北海道がダントツで、暖房消費エネルギー量が多い事が分かります。


先程の海外との比較で、北海道とスウェーデン、デンマークが略同じ位の暖房エネルギー消費である点と、国内表では、ダントツの暖房消費量で有ることを、踏まえてお話しします。


北海道の暖房方式は、全世帯では有りませんが、ほぼ全室全日暖房方式です。
つまり、家全体を24時間暖房する方式が、主流です。


勿論、スウェーデン、デンマーク、ドイツなど海外の住宅やビル建物内でも、全室全日暖房です。
諸外国では、玄関ドアを開けると、そこは暖房エリアで有ると考えるのが普通です。


しかし、日本の建物に於いては、「マジックドア」が存在し、そのドアまでの間は、暖房無しの外か内か分からないゾーンが存在しているのです。
普段居る室内だけを暖房する、部分間欠暖房といわれる、局所暖房方式が、日本の北海道以外の地域に於ける、暖房方式です。


暖房しているのが、建物の一部なのですから、当然、諸外国から比べると、北海道以外の関東、九州地域は、極端に暖房エネルギー消費が少ない結果と成ります。
国内表では、北海道だけが突出した暖房エネルギー消費量と成っているのは、全室全日暖房方式か、局所間欠暖房方式かによる違いが、有る為なのです。


(補足:北海道の住宅でも、局所間欠暖房方式の住まいは、まだまだ沢山あります。それでも、スウェーデン、デンマーク、ドイツなどと、暖房エネルギー消費が変わらないのは、建物の性能が低く、熱損失が多い事を意味します。)


何故、本州では局所間欠暖房が主流なのでしょうか?
それは、全室全日暖房とすると、暖房エネルギーが多く消費され、不経済、勿体ない、無駄使いだと認識されているからです。
また、昔ながらの室温に対する感覚が、そうさせているのでしょう。
冬の期間は、じっと耐え忍んで、春を待つ。
夏の暑さを克服する為に、開放的な家造りをし、冬の寒さを凌ぎ、夏の熱さは大きな窓を全開して、風の通りを利用して、出来るだけ冷房エネルギーを節約する事が、普通の考え方と成っています。


従って、建物全体を暖冷房する必要を考えていないので、建物全体を断熱する事を怠り、または軽視するため、建物の温熱性能は高く有りません。
また、次世代省エネルギー基準など、全室暖房をすれば、大きなエネルギーを必要とする、基準が邪魔をして、本来必要な性能を見失う結果を招いています。
自ずと、全室全日暖房では、エネルギーが垂れ流し状態になるため、個別局所間欠暖冷房方式を取ることが、最良だと思い違いをしているのです。


正しく、河野先生が話された、マジックドアは存在しています。
しかし、そのマジックドアは、本来有っては成らないドアなのです。


日本の住宅に於いて、例えば30坪の住まいで、1年を通してどれだけのスペースを使用しているでしょうか?
冬に快適な室温(20〜22℃)を、確保している部屋はどれだけあるでしょうか?
その快適温度を得る為には、どれ程の暖房や冷房エネルギーが必要でしょうか?


建物全体を、同一の室温に出来ないのが、日本の住いやビルなのです。
これに、矛盾を感じないで、生活している日本人は、本当に豊かと言えるでしょうか。


更に、河野先生から、「住宅性能が海外に比べ、遅れを取っているが、それを解決するには何が障壁なのか」
との質問が有りました。


私が発言する機会を得て、「諸外国には建築基準法に、建物の省エネルギー基準が有りますが、日本では建て主の判断基準とされる、平成11年発行の次世代省エネルギー基準しか有りません。
つまり、建築基準法には、建物のエネルギーに関して規制するものは、無いのです。
ドイツでは、EnEV法が何どもレベルアップされ、今年EnEV2012が出されています。
スウェーデンでは、独自の基準設定があり、建物の省エネルギー化がどんどん進められています。
日本では、2020年頃に、次世代省エネルギー基準を、建築基準法に取り入れ、法的規制とする動きが有りますが、その省エネルギー基準値では、諸外国に大きな遅れを取ることに成ります。
その程度では、諸外国に比べ、20~30年の遅れと成ってしまします。」

と、発言させて頂きました。


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EnEV(ドイツ省エネ政令)の移り変わり(その1)
EnEV2012以降の、EnEV2015ではパッシブハウスを想定している。


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EnEV(ドイツ省エネ政令)の移り変わり(その2)
2020年以降では、プラスエネルギーハウスが想定されていて、段階的にそのプラスエネルギー量が、多く成って行くとこが表から分かります。


河野先生は頷かれ、日本の建築性能に対し、大きな問題が有ることを、理解頂けた様子でした。
その中で、ガデリウス・インダストリー社が取り組んでいる、プラスエナジーハウスに対し、未来性を感じ取られたことと思います。


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(右:河野太郎議員、左:ガデリウス社ヨスタ・ティレフォーシュ社長)

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2012年04月26日|ページの 先頭へ|