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透湿防水シートからの漏水

透湿防水シートからの、漏水注意。
こんな記事が有りました。


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記事内容を簡単に紹介すると、木造住宅に貼る防水透湿シートと、その外側にシート押え状態に取り付ける、通気層用下地木材に塗る防腐防蟻材が、雨に濡れる事でその成分がシートに付き、それにより防水シートの防水性能が損なわれて、内部に水が濡れる事例が起きたと言うのです。


木造住宅では、外部通気工法が殆どの場合に採用されています。
その際、通気部と内壁側(断熱材)を仕切る材料に、透湿防水シートが使われています。


この透湿防水シートは、本来は防風層と言われる部位だったのですが、いつの間にか、防水性が前面に出され、過剰効果の役割を担い、防水材と認識されているようです。


どの程度の、雨掛かり状態が続けば、その様な問題が起こるのかは、明らかでは無いようです。
しかし、通気層内に雨水が侵入するおそれもあり、防水透湿シートの材質改善が必要だと思います。


また、材料に防水性が有っても、そもそもシート貼り状態で、外装材を貼らずいつまでも放置しておく事は、避けるべきでもあります。


透湿防水シート協会のホームページでも、下記の様な注意文を掲載している。


防蟻・防腐剤による透湿防水シートへの影響について

1,お知らせ :
表題の件、従来は、防蟻・防腐剤が十分に揮発した構造材を使用する限り、透湿防水シートへの影響はほとんど無いものと考えられておりましたが、昨今、構造材のみならず通気胴縁に対しても防蟻・防腐処理されるケースが増加しており、雨水に晒され溶け出した防蟻・防腐剤が透湿防水シートの防水性を低下させるリスクが高まってきております。


防蟻・防腐処理されている胴縁を使用する場合、
施工中雨水で濡らさぬよう、胴縁施工後は外装材を速やかに施工するなど、十分にご注意頂きたく、お願い申し上げます。    

                              
【対象製品】
日本透湿防水シート協会会員が販売する
住宅用建材 透湿防水シート (JIS A 6111:2004)


この事例に対し、ドイツの材料メーカーである、エコトランスフォージャパンでは、下記の様な記事を掲載しています。


【防腐防蟻剤処理された建材から薬剤がしみ出した場合のソリテックスUD透湿防水シートへの影響について】


防腐防蟻処理された建材から、外壁施工前に雨水等によって薬剤が染み出した場合に、薬剤が透湿防水シートに接触することでシートの性能が低下する可能性を、透湿防水シート協会が指摘しています。
同協会では、シート施工後は速やかに外壁施工をするよう呼びかけています。


ソリテックスUDは、従来の防湿シートが持つ微細孔構造とは全く異なる、画期的な網目構造をしています。
これによりシートには、常に一定の張力が保たれ、薬剤処理された建材から雨水等によって薬剤がしみ出しシートに接触しても、薬剤がシートに染み込んで行くことが無いために影響を受けません。


ソリテックスは、構造内部の湿気を外に排出する透湿性を備えていると同時に、外からの風雨に対する、防風・防水性にも非常に優れています。
直径約10cm高さ2.5mの円筒容器を、水で満たしてシートの上に置いたのと、同等の圧力をかけて行う防水性試験に合格しています。


補足:ソリテックスでは、シート施工後3ヶ月以内に外壁材を施工することが推奨されています。


同サイト:http://ecotransfer-japan.com/news.html#N111201


商品間の微妙な問題とは言え、使用する立場からすると、雨に当たる事もある部材に於いて、それで使う材料が変化するのは心配な事です。
よりリスクの少ない材料を、選択するしか方法は無い様に考えます。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2011年12月18日|ページの 先頭へ|