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パッシブハウスアンケート(ドイツから)

このアンケートは、ドイツのフランフォーファー建築物理研究所が行なったもので、時期は数年前の様です。(この内容は、フランフォーファー建築物理研究所発行の記事から載せています。)


従って、現在のドイツの様に、パッシブハウスが市場で認知されていた時期ではなく、パッシブハウス普及初期に入居した人達の声と言えます。
国は、ドイツと日本の違いは有りますが、日本の現状から見ると、大変参考になる記事内容です。


(以下論文記述です。)
エネルギーを節約することは、89%の人が重要だと考えており、重要でないと答えた人はいなかった。
91%の人が暖房費が下がったと実感している。


しかし、この省エネルギー住宅を買った動機は、パッシブハウスだからではなく、多くは立地の良さと割安であることが理由であった。
61%の人にとって、このパッシブハウスは期待どおりの効果があったが、残りの39%の人はより良いものを期待していた。
94%の人は、また同様の住宅を購入したいと答えた。


今回、ドイツの住宅では珍しい温風式暖房を用いたが、94%の人は、ドイツで最も一般的な暖房方法である放熱器を恋しいと思っていない。
56%の人は、個々の部屋で温度調整が出来ないことに、不満を感じている。
しかも、その設備から出る騒音が気になった人は16%いた。


2/3の人は、換気のために窓を開ける必要がないと回答した。
そして、ほぼ全員が、以前よりも窓を開ける回数が減ったと答えた。
快適性に関しては、71%の人が満足しており、不満に思っている人はいなかった。
 

(アンケート結果)


①エネルギーの節約はどの程度大切だと思いますか?
これからもっと大切になる。 88%
これまでと同じくらい大切。 12%
大切ではない。        0%


②省エネのために家庭で努めていますか?
よくやっている。      39%
普通            57%
特に何もしていない。     4%


③省エネのために何をしますか?
暖房設定温度を下げる。   42%
暖房期間は換気を控える。  74%
照明を節約する。      58%


④暖房費用が下がったと感じますか?
はい            91%
いいえ            9%


⑤ロールラーゲン(外付け日除け)があった方がいいですか?
はい            89%
いいえ           11%


⑥なぜこのパッシブハウスを購入したのですか?
省エネだから        22%
割安だったから       36%
立地がよかったから     42%


⑦このハウスに期待したものは満たされていますか?
とても           61%
全てではないが       39%
いいえ            0%


⑧次に家を購入する時は、再びこのようなハウスにしますか?
はい            94%
いいえ            6%


⑨冬季に補助暖房を使用しましたか?
はい            34%
いいえ           66%


⑩どの部屋で補助暖房を使用しましたか?
台所            52%
子供部屋           0%
浴室            48%


⑪暖房期間中に、それぞれの部屋での室温はどうでしたか?
(居間)
暑い             5%
寒い            16%
ちょどよい         79%
(寝室)
暑い            42%
寒い             6%
ちょどよい         42%
(浴室)
暑い             0%
寒い            45%
ちょどよい         55%


⑫放熱器がないのは欠点だと思いますか?
はい             6%
いいえ           94%


⑬室温を個別に制御でいないのは欠点だと思いますか?
はい            56%
いいえ           44%


⑭いつ暖房の設定を変えますか?
外出する時          6%
就寝前           17%
変更しない         78%


⑮換気設備の設置は利点だと思いますか?
はい            98%
いいえ            2%


⑯暖房-換気設備に満足していますか?
とても満足         45%
まあまあ満足        49%
不満             6%


⑰換気設備の騒音はありますか?
はい            78%
いいえ           22%


⑱換気設備の騒音は気に成りますか?
はい            16%
いいえ           84%


⑲通風のために窓を開ける必要はありますか?
はい            34%
いいえ           66%


⑳換気のために窓をあけなくてもいいのは、快適ですか?
はい            96%
いいえ            4%


21、以前の住宅と比べて、今回の住宅では窓を開ける回数は減りましたか?
はい            98%
いいえ            2%


22、夏の室温はどうですか?
快適            18%
時々暑すぎる        31%
頻繁に暑すぎる       51%


23、室内の快適性はどうですか?
とても快適         71%
普通            29%
不快             0%


(以下は、アンケートを読んだ、今川の感想です。)


暖房方式の違いによる、体感や、いままでの生活との違いからくる、違和感に対して、若干の不満がでているようです。
しかし、これも慣れことにより、解消される(実体験から)と、思います。
換気の騒音については、ドイツの製品の問題点が、垣間見れた感じがします。


パッシブハウスに於いて、年間15Kwh/㎡の暖房エネルギーを、どの様にして各室に、分配するかが大きなカギです。
また、その方式を、ドイツのパッシブハウス研究所は述べています。
その方式は、明らかに性能が悪い建物の方式とは違うため、入居者はその違いに慣れる期間が必要であると、私は解釈しています。


アンケートの総括は、大半の入居者は、満足しており、今後はパッシブハウスがスタンダードタイプになる事を、予感させる回答だと思います。
エネルギー、環境、経済性、快適性、建物本来の目的と役割など、いずれの観点からも、パッシブハウスがこれからの主流で有ることは、間違いない事です。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2011年11月19日|ページの 先頭へ|