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損と得の狭間

昨日、春先に増改築の見積り依頼を受けた、お客様が突然訪問してきました。
実は、他社と見積り競合して当社が負けて、別な業者さんに依頼される事になり、私との関係は無い方でした。


窓の取付け位置と、付加断熱の関係、サッシの断熱補強などの、詳細を知りたいとの要件でした。
勿論、契約先の業者さんと、話し合えば良いことで、契約先で無い私に問う事態、通常は非常識な事です。


こちらも、相した問題解決や最良の方策を日々検討し、時間を掛けて研究し、その差別化でお客様を獲得しているのですから、今回の場合はお断りすべき行為です。
しかも、数週間前にも、電話で別な質問をされているので、又かと言った気持ちでした。


しかし、恥を偲んで、インターホンを押したのでしょうから、その行為を考え、話しだけでも聞くことにしました。


(施主の考えと質問内容)

質問‐1、付加断熱と窓の取付け位置で、最良の位置が分からない。
質問‐2、付加断熱材を、窓材に被せる様に納めたい。


(質問と要件に対し、私が疑問に思った事)

疑問‐1、窓取付け詳細図等が無い。
疑問‐2、見積りと細部納まり、建て主の希望との関係が明確にした上での契約では無い。
疑問‐3、11月中旬の季節に於いて、大工1人工事であり、今だ窓の取付け位置が決まっていない現状は、危機的状態に近い。(工事決定は、6月頃)
疑問‐4、持参の、平面図窓廻りには、外枠の記入があり、断熱を窓にオーバーラップさせる考えは無かった様である。なのに、建て主は窓の熱橋対策を、断熱補強で行いたいと、当初から考えていたようであり、事前確認と工務店の対応不足が感じられる。
疑問‐5、付加断熱50mm+50mmの止め方、防風処理、壁下地の止め方などが不明。詳細図もないのだから、場渡り的な処置で現場を切り盛りしている工務点か。
疑問‐6、付加断熱50mm+50mmに対し、通気下地材が18mm厚の材料を使用している様子。(施主の手書き図では)外装下地に相変わらず18mm材を使用して、これから何年間使用する為のリフォームなのか?、少しくらい厚くしてもコストは僅かである。それで外装を確実に保持する下地が出来るのだから、下地のサイズには要注意である。


施主は果して、現在の工務店と契約した事は、得だったのか損だったのか。
自分で契約書に判を押してから、その内容を悔やむ事は、誰しも経験ある事である。
仕事が始まってから、その内容の違いに、再度、悔やむ。
クーリングオフと言う制度もあるが、自身で決断した事に対し、そのを否定する事は、非常に不愉快で、また悔やむ事である。


今回のケースは、損と得を考えた場合、どちらと言えるか?
答えは人それぞれでしょう。


帰り際に、建て主が一言、「この工務店は、パッシブハウスをやりたいと、言ってました」と発言されました。


でも、そんな高度な建物を想定している会社が、簡単な付加断熱の窓廻り処理に対し、明快な回答や図面提示もしないで、建て主が恥を偲んで、キャンセルした会社にに頭を下げて、訪問しなければならない状態にしている、その工務店に対し、私は怒りを感じました。


建て主が帰った後、聞いいた工務店を、インターネット検索すると、その会社のホームページが見つかりました。
ホームページには、正しくパッシブハウスに挑戦している様です。
しかし、これでは「空を飛べないのに、月に行く」を語っている様に思えます。
また、別の高性能住宅と呼ばれる、団体にも加盟していました。


高度な事に、挑戦する事は良い事ですが、足元の工事を確実に、また完璧に近い状態で完成させる事が、先決です。
また、加盟している高性能住宅造りを推進する団体では、どの様な指導、助言、育成をしているのでしょうか。
単に箔を付ける為に、加盟しているだけの様に見えます。


今回のケースは、僅か数十年でフルリフォームして、これから数十年使用に耐えるだけの、内容になるのか。
甚だ疑問に思える、現状です。
損と得の狭間は、どこにでも存在します。


カーペンターズの「青春の輝き」の歌詞に、「不完全な世界で、完璧を求める私」と言う行が有りますが、現状の建築業界は、余りにも不完全すぎる世界で、完璧を求める事は甚だ難しいと思える一コマでした。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2011年11月14日|ページの 先頭へ|