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外断熱工法の危機

11月1日(火)外断熱による工事現場の視察の為、ニセコ町に行って来ました。
視察先の現場で、外断熱による断熱工事を見た後、町内にある別の外断熱建物を、見ることに成りました。

その建物は築3年経過で、外断熱湿式工法と言われる、施工で行われたものです。

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(遠目には綺麗な外観だが)


遠目には、綺麗に見えた建物でしたが、近づくにつれ、その異様な状況に驚かされました。
僅か、3年経過の建物は、見るも無残な外観でした。

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(断熱材間には亀裂が入り、亀裂部は水が入る状態で、藻が繁殖している外装。)


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(同じ状態の、別な部分の外装)


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(開口部上部は、水キレが悪く、藻が繁殖する状態)


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(外装部に取付けられた、室外機下部には、水抜き用の穴が開けられていた。)


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(上写真のアップ。この水抜き穴は、問題発生後に開けられたもので、本来は存在しないモノです。従って、原因解決の処置ではない。)


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(水切り金物との取り合い部のコーキング材が、断熱材外装部と離れ、水が入る状態になっていた。)


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(コーキング材の奥から、不純物が飛び出している。施工時の煩雑さが感じられた。)


外断熱の有利性は、よく理解している私ですが、この様な現状を見ると、断熱の有利性とかを唱える以前の問題であり、外断熱を誤解させるマイナス要素以外に有りません。
寒冷地の特性や省エネルギー性を解く前に、外観の保持、居住者の財産保護、健康維持等を担保しなければならない建築物としての役割を、果しているとは思えない状況でした。
外断熱工法、特に湿式工法への、問題究明が必要だと強く感じました。


この建物は、幼児センターとして、幼い児童が使用する建物です。

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(正面玄関の写真。断熱材の裏には、藻や壁が沢山生殖しているのかもしれない。健康な園児を入れる建物としては、適切だとうか?)


建物の中で遊んでいる幼児が、私に無邪気な顔をして手を振ります。
しかし、素直に笑えない気持ちでした。
外断熱材の外側に繁殖している、藻やカビが、幼児に影響を及ぼすかもしれません。
断熱材とコンクリート面の境は、どのような状態でしょうか。
また、断熱材の裏に、水や空気が出入りする状態では、断熱効果もかなり低下していると考えられます。
内部の温熱環境も、期待通りではないと思います。


この罪を、誰が責任を追って、解決するのでしょうか。
私も設計・監理を、仕事とする立場として、この事実を伝える事が重要だと思いました。


建築の使命である、人々の生命、財産を保持する目的からは、大きくかけ離れた現状でです。
こうした事実に対し、外断熱工法への間違った評価を、心配するのは私だけてはないと思います。


最近、外断熱工法の欠陥現場を良く耳にします。
その実態を目の当たりにし、大きなショックを受けました。
コスト優先や工法への慣れ、場渡り的な対処療法など、取り巻く外断熱の現状に対し、外断熱への自衛対策が必要だと感じました。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2011年11月05日|ページの 先頭へ|