GDP(国内総生産)とは、個人消費+民間投資+政府支出+輸出で算出されます。
ニュースや新聞等では、GDPが上がれば、国民は豊かに成る様な、論評をしていますが、この中には、病気、事故、災害、公害などに絡む出費も入っているそうです。
これでは、本当の豊かさの指数とは言えないと思います。
そうしたことから、最近では、GPI(真の進歩指標)と言う、表し方が出てきています。
この指標は、個人消費÷所得の不平等の調整+子育てや家事の価値+ボランティア活動+耐久消費財のサービス+政府の支出の一部+純設備投資-社会的コスト-環境コスト-世代間のコストで算出されるそうです。
経済学の分野で、詳しくは分かりませんが、複雑な計算です。
しかし、実感的に、ここ20年間の実生活状況から、年々生活の豊かさを感じないのは、私だけでしょうか。
その間のGDPは、上昇していますが、その上昇に反して、GPIは横ばいか、下降の傾向を示し、実際にも、生活の豊かさは感じません。
GDPの計算根拠の通り、不幸な部分の経済金額が入る方式では、誤りがあることが分かります。
上の表の様に、日本では1970年代に入ってから、GDPとGPIでの指標変化が分かります。
この現象は、下の表にあるアメリカでも同じです。
アメリカは、1980年代から差が出始めていますが、これは日本方が国民の豊かさが、先に失われてきた事を示しています。
GDPが上がっても、決して人々の暮らしが豊かにならない事を、知っておく必要があると思います。