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保温性能の高い建物が必要

大震災が起こってしまいました。
亡くなられた方々の、ご冥福をお祈り致します。
また、震災に遭われた皆さんには、お見舞い申し上げます。


大きな災害が起きるたびに思うことがあります。
避難所などに使われる公共施設建物が、耐震性の確保のみが注目され、建物の保温性能向上に手を付けられていない事です。
季節に関係無く、建物の保温性能は、内部の温熱環境を安定させる役目をします。


この度も寒い時期であり、避難所において適正な内部温度が必要です。
ニュースを見ていると、「低体温症の危険性高く」などの記事があり、内部の温度が避難された皆さんの体力的負担増に成っている事がうかがえます。


もしも、この建物が外断熱で、窓が複層ガラスで、サッシが熱絶縁を考えていたなら、どんなに避難された皆さんに取って、体力的負担を減らせるかを想像してしまいます。
こうした、災害にそなえ耐震化と合わせて、建物の保温性能化工事を行う事を、行政機関に訴えたいと思います。


下の表は、スウェーデンの資料ですが、ノーマルハウス(一般的な家)とパッシブハウスを、無暖房状態にした場合での室温低下時間の違いを表したものです。
(太陽熱取得や内部発熱物、人体発熱等が全く無いと考えたものです。)

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(スウェーデンの資料から:一般住宅とパッシブハウスの室温低下時間の差)


ノーマルハウス(一般的な家)では、暖房を止めると急激に室温は下がり、4~5時間で21℃から15℃に成ってしまいます。
しかし、パッシブハウスでは22℃有った室温は、暖房エネルギー無し状態でも、15℃に成るには72時間(3日間)も掛かります。
つまり、パッシブハウスに於いては、太陽の日が入らないなどの、全くの無暖房状態でも、室温の低下速度はノーマルハウス(一般的な家)から比べると14~18倍遅い事に成ります。


この表は、あくまでも無暖房状態で、太陽熱取得(日の入り)無しを想定してのものです。
例えば、72時間無暖房状態から、太陽熱取得や人体発熱などの熱取得があれば、室内温度は上昇します。
したがって、無暖房状態でも室温対策を大幅に軽減でき、避難された皆さんの負担が軽く成ります。


これは、建物の保温性能の差によるもので、イコール建物の性能差です。
公共の建物の性能を高めておけば、あらゆる不測の事態に対応出来る様に成ります。
これは、民家に於いても同じ事で、ライフラインが絶たれた状態で、如何に自力対応が出来るのかが住宅に取っても必要です。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2011年03月16日|ページの 先頭へ|