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スウェーデンで最初の戸建てパッシブハウス(その1)

2007年に完成した、マルムボリ邸はスウェーデンで最初の戸建てパッシブハウスです。
マルムボリ邸は、スウェーデンのイエテボリ市からストックホルム市に向かう途中にある、リードシューピング市と言う町にあります。


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スウェーデンで最初の戸建てパッシブハウスマルムボリ邸


マルムボリさんは、パッシブハウスを建設するに至った経緯から完成までを、ホームページで公開し、スウェデーン政府もそれをテレビ収録して全国放送しました。
私は、マルムボリ邸のホームページを見て、その記録DVDが販売されている事を知り、スウェーデン在住の、友子・ハンソンさんにお願いして入手しました。
ホームページの内容やDVDから、スウェーデンの戸建てパッシブハウス建設がどの様に進行したのか、また完成前後の問題やポイントを知る事が出来ました。

今回のパンフレットは、DVDに付いてきたモノですが、短いコメントには奥の深い意味が語られています。
これから住まいを、新築又は改築しようとお考えの方々に、是非読んで頂きたく掲載しました。


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(リードシューピング市の位置図)


このマルムボリ邸建設記録は、パッシブハウスを建設するには、大変参考になるものです。
スウェーデンでは、過去にリンドース団地を始め、数件のパッシブハウスプロジェクトが有り、その経験やデータも有ったと思います。
しかし、戸建ての建設は始めてであり、連棟タイプと異なる問題や障害が想定された様です。
そうした事柄の一部が、このパンフレットの中に記載されていて、大変興味深い文面が有ります。
また、如何にパッシブハウスの建設が難しいのかも、感じ取れると思います。
日本では、パッシブハウスの名前がようやく聞こえる様に成りましたが、その取組みの深さや難しさを理解して行わなければ、性能はおろか致命的な問題を起こす惧れのある事を、少なからず教えてくれています。
スウェーデンに於いてパッシブハウス建設は、大プロジェクトであり多くの知識人が加わり、行われる事業です。
一部の知識や聞きかじり、見よう見まねで行える様な建設工事では無い事を、知る必要が有ると思います。
その点を理解して、読んで欲しいパンフレットだと思っています。


紹介パンフレット(1ページ目)
翻訳:友子・ハンソンさん


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Villa Malmborg(マルムボリ家)
スウェーデン初の一戸建てのパッシブハウス。
暖房装置や床暖房なしの住宅を建設することが可能だろうか?この家に住んでいる住民が、発する熱と家電製品の発する熱だけを利用して、快適な室内環境を作り出すことが可能だろうか?
このパンフレットは、パッシブハウスを建設する際の、特殊な条件についてのよい説明になるだろう。
マルムボリ家は、スウェーデンでパッシブハウスの原理に基づいて、2006年から2007年にかけて、Vargardahus(バールゴーダヒュース 注: ハウスメーカー)により建設されLidkoping(リードシューピング 注: スウェーデンのイエテボリとストックホルムの中間にある市)市にある。


紹介パンフレット(2ページ目)
翻訳:友子・ハンソンさん


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第二ページ
Malmborg(マルムボリ)さん一家は、今までは1970年代に建設された、電気で水を温める温水暖房システムを利用した家に住んでいたが、新しい家に移転してからは暖房費用を 大幅に節約できると思っている。


Malmborg家はこのような構造になっている。
外壁: 横に並べられた杉の木製パネル。jarnvitriolas(ファールン
    の赤の塗装剤の下塗りに使用されており、防腐作用のある塗料。
    だんだん色が濃くなり、以後塗装は繰り返さなくてよい塗料)で表面処理がしてある。
ドア: BorDorren社のLejonet。 Uバリューは1,4.
窓:  SP Fonster社の窓。3重ガラス。ガラスの間にクリプトンガスが詰
まっている。
    U バリューは0,84。
屋根: トタン屋根。追加の断熱材が使用されている。
断熱材:発泡スチロール、グラスファイバーウール。
基礎: 土の上に平らに置かれている。追加の断熱材が使用されている。
壁:  断熱材は、発泡スチロール、ミネラルウール
梁:  木製。立っている角材。
ハウスメーカー: Vargardshus(ヴァルゴーダヒュス)。
         ハウスは、工場内で大工により組み立てるだけの状態に製造され、
         現場で組み立てられる。

設計者: Hans Knutsson(ハンス・クニュートソン)
     Vargardshus(ヴァルゴーダヒュス)。
パッシブハウス設計者: Hans Eek(ハンス・エーク)
エネルギー計算:Ulla Jansson(ウッラ・ヤンソン)Lund工科大学。
家の面積:2階建て、170平方メートル。
電気:外壁に穴を開ける場所は最小限にする。
   外に出る電気回線はすべて家の土台を通るようにする。


疑っていたが、ポジテイブに考えるようになった。
「最初は少し疑心暗鬼だったんですよ。40年も家を建てていましたから、いろんな家にでくわしていましたよ。」と、建築を請け負った責任者のBorje Malmberg(ボリィエ・マルムバリ)は語っている。
Borje Malmbergは、Fridhems bygg(フリードヘム建設)のオーナーで、大工経験40年のベテラン。
Borje Halmbergは今まで一度もパッシブハウスに出会ったことがなかった。


長い間、家の構造というものは同じようなものだった。
パッシブハウスの構造は今までとは考えをかえさせてくれることに役だった。
構造的にも、さらに建設の仕方についてもだ。


普通の家とパッシブハウスとでは、何が一番違いますか?
「ええ、壁がすごく厚いということと、断熱材の使用量が凄く多いことです。
しかし、何よりも、防湿シート(ビニール シート)の重要性です。私達は、いままでも常に住宅の気密性を保つことには注意してきましたが、このパッシブハウスでは、気密性が特に非常に重要です。
この防湿シートの設置作業をきちんとしないと、湿気とカビ問題が発生する危険性があります。」


Malmborg家の建設は普通の家より難しかったですか?
「いいえ、そうは言っていません。家の建設を前もって十分計画することが大切です。
細かいところまでキチンとさせるために、建設関係社の会議を何回も開きました。
」と、Borje Malmbergは語っている。
家の土台は普通の家よりやや厚めなので、鉄骨は特に頑丈なものが使用されている。


紹介パンフレット(3ページ目)
翻訳:友子・ハンソンさん


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第三ページ
Malmborg家の壁は、2007年に建設された、従来の住宅の役倍の厚さだ。
家の構造は、2つの壁面からできている。
内側から、断熱材(ミネラルウール)の詰まった、配線工事用の部分、完璧に密封している防湿シート、断熱材のつまった木組み、木枠、安定させるための石膏ボード、発泡スチロール、断熱材の詰まった木組み、外側のパネルを釘でうちつけるための縦にはった板、外側のパネル。


エネルギーとお金の節約。
スウェーデンでは、全消費エネルギーの約3分の1が建物により消費されている。
暖房に必要なエネルギーが少ないような建物を建設すれば、非常に大きなエネルギーとお金の節約が可能だ。
そうなると、最終的には環境にも優しく、自分の家計費の節約になる。


パッシブハウスの暖房費用は、従来の住宅の暖房費よりもずっと少ない。
Malmborg家が、年間を通じて室内温度20度を保つために必要なエネルギー料金は年間で、1平方メートルあたり18kW時だ。
ということは、Malmborg家(述べ床面積170㎡)では、暖房のために約3000kW時のエネルギー料金を支払うことになる。
この暖房は、地域暖房を利用しており、加熱器(アフターヒーターのようなもの)を熱交換器に接続している。


フィルムは約1時間で、3年間にわたりMalmborgさんの家族の人達が、Villa Malmborgプロジェクトにかかわる、設計者、研究者、ハウスメーカーやその他の関係者達との会合などを撮影したものだ。
このフィルムは、パッシブハウスを建設する場合の特殊は条件などを理解するのに役立つだろう。


パッシブハウスの建設についてのフィルム。
パッシブハウスに関しての大勢の人達からの様々な質問に可能なかぎり解答するために、スウェーデン初の一戸建てのパッシブハウスの建設についての記録映画制作に、Boverket(日本の建設省に相当する行政機関)が助成金を支給した。


「特別な情報提供部門と建設経費のフォーラムが、このプロジェクトを積極的に支援することを決めました。
私達は、関心をもっている大勢の人達に、こういったタイプの建物を建てるさいのいろいろな条件などについて、自分の考えをまとめることができるようなチャンスを提供することは重要なことだと考えています。」と、BoverketのUlf Toredsson(ウルフ・トーレズソン)が語っている。

このフィルムは、実際の現場見学、新聞やその他のマスコミの報告に対する優れた補足的な素材だ。
このフィルムは2008年春にスウェーデンのTV局で放映される予定だ。


“パッシブハウスを建設する場合には防湿シートがもっとも重要だ。
原則的に、パッシブハウスとは、コントロールされた換気システムのついているビニール袋のようなものといえる。
コントロールされた形式以外では、空気も湿気もパッシブハウスを出入りしないということだ。”


スウェーデンで最初の戸建てパッシブハウス(その2)へ続く。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2010年10月09日|ページの 先頭へ|