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パッシブハウスに採用の熱交換換気装置(その2)

パッシブハウスに採用の熱交換換気装置(その2)
2009年3月5日(木)
REC INDOVENT社のレクチュアから。


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ホワイト家電として設置場所を選ばないデザインにしています。
身近な場所に設置する事は、メンテナンスを行い易い事に繋がります。
(写真のモデルは、社員の娘さんだそうです。)

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この絵は、スウェーデンの一般的な住宅を表しています。
つまり、余り厚い断熱ではなく、窓やドアもさほどの性能では有りません。
ですから、あらゆる所から熱損失が起きています。
(注:スウェーデンの現在の壁断熱は270㎜、屋根断熱は500㎜が国の基準です。また窓はトリプルガラスでU値は1.3W/㎡k程度で、北海道から比べると2倍位性能が高い建物が普通です。それでもスウェーデンでは更に上の性能住宅を考えているのです。)


また換気システムは、現在までのスウェーデンに多い換気方式です。
機械で排気して、窓スリットや壁に開けた換気口から給気する方式です。
この様な一般的な住いの場合は、熱交換換気装置で無い為、換気による熱ロスは大きな熱損失率に成っています。
その為、大きなエネルギーを必要とします。
省エネでは無い家の典型です。


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ローエネルギーハウスの場合は、外郭を厚い断熱材で覆い、窓やドアは、高性能の製品を取り付けます。
また、気密や防湿も高いレベルの性能値で施工を行います。
そうした住いに、熱交換換気装置を取り付ける事で、熱のリサイクル効果を発揮します。
この様に、熱損失が少なく、熱のリサイクルが出来る熱交換換気装置を付ける事で、最小のエネルギー消費で済む事に成ります。
エネルギー問題が多発する今日に於いて、現在の技術で行える省エネ方法はこの様な方式しか有りません。
ソーラー技術やヒートポンプなどの採用よりも、安価で確実な省エネ技術だと思います。
建物からの、熱損失を少なくするには、高断熱と高気密施工が必要です。
高気密な建物には、適正な換気を行う技術が必要です。
それには、低電力で性能の良い換気設備が必要に成るのです。
しかも、熱をリサイクルする、性能の良い熱交換装置を装備している、換気装置が必要に成ります。


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このリンドース団地建てられた、スウェーデンの最初の無暖房住宅でも採用されています。
その後の、無暖房住宅やパッシブハウスに於いて、当社の熱交換換気措置の採用が殆どです。
セントラル型の熱交換換気装置を採用したプロジェクトも有りますが、各戸毎の制御や生活パターンの違い、メンテナンス問題など解決しなくてはならない事が有ります。
当社は、個別に換気装置を取り付ける方が、初期投資は掛かっても長いサイクルには良いと考えています。


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熱交換換気装置の仕組みの絵です。
後ろ側の青い矢印部分から外気が入ってきます。
その外気は、下の熱交換部分に入ります。
左前部分の、グリーンの矢印部から室内の汚染空気が入っていきます。
その室内の快適温度の空気は、下の熱交換部分を通り排出経路へと流れて行きます。
この時、熱交換部分で外気と内部の空気が、アルミで出来た熱交換部で熱だけ受け継ぎます。
熱交換部分で熱を受け継いだ新鮮空気は、ダクトを通り各居室に供給されていきます。
また、熱を奪われた室内汚染空気は、ダクトで導かれ屋外に排出されます。


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洗面所などへの設置でも違和感が有りません。
RECの熱交換換気装置の熱交換率は84%をカタログに表示しています。
これはスウェーデンのSPと言う検査機関での平均測定値です。
90%以上の熱交換率を謳う製品は沢山ありますが、この様な数値は熱交換機の最高値を載せているのです。
熱交換機は、色々な気象条件で使われます。
その時に、最高値の状態では稼動できません。
当社の熱交換機は、どんな状況下でも結氷した事は有りません。


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2000年に完成したリンドースの無暖房住宅です。
入居者へのアンケート調査でも、満足度が大変高かった建物です。


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この表は、1995年のスウェーデンの住宅平均のエネルギー消費が168KWh/㎡だったのですが、スウェデーン政府は、2020年までに134KWh/㎡に、2050年には84KWh/㎡にする事を目標としています。
スウェデーンの検査機関が、リンドース団地の無暖房住宅のエネルギー消費は124KWh/㎡であると計算で出しましたが、実測平均値は68KWh/㎡でした。
この事から、スウェーデン政府は目標値を高める事が可能であると考えいます。


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ランドスクローナー市、グルヌスルーブル団地の無暖房住宅でも採用されている。
このプロジェクトでは、当初採用された別メーカーの熱交換換気装置が、設計で予定していた熱交換率を発揮出来ませんでした。
その熱交換率は、65%と聞いています。
開発業者を始めランドスクローナー市に、団地の入居者から、寒いとの苦情が殺到したため、大きな話題と成ってしまいました。
その問題が、マスコミに取り上げられて更に大問題と成りました。
急遽、リンドース団地で実績のある、REC社の熱交換換気装置と入れ替える事に成りました。
熱交換率は、85%に改善したため、居住者からの苦情は無くなりました。


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これが、グルヌスルーブル団地プロジェクトで当初採用されていた熱交換換気装置です。
ご覧の様に大変コンパクトです。
熱交換換気装置の原理は単純です。
内外の空気が熱を交換する部分、即ち熱交換部分には、ある程度大きさが必要なのです。
設置スペースや外観上から、熱交換機の大きさのコンパクト化を求める声は多いのですが、熱交換の原理上、その限界を知る必要があると考えています。


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これが取り替え後の、REC熱交換換気措置設置後の写真です。
写真で比べても、その大きさの差は明らかです。
つまり、熱交換部の大きさが、熱交換換気装置の命なのです。
REC社の熱交換換気装置は、現状ではこれ以上コンパクトにする事は出来ないと考えています。
また、熱交換部分のアルミニュームの量からして、REC社の熱交換換気措置の値段も決して高くは無いと思います。


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・2008年には、パッシブハウスが大変増えました。
200世帯だったのが、1000世帯に増えました。
現在の不景気の中でも、パッシブハウスは倍増しています。
・ノルウェーのトロンヘイム市では、32世帯のパッシブハウスが建設されました。
トロンヘイム市はシベリアと同じ緯度に有ります。
世界で一番北にあるパッシブハウスと言えます。
・アーリングソースのブローゴーデン団地は、300世帯のアパートのパッシブハウス化を行っています。
1960年代に建てられたアパートを、パッシブハウスにするのです。
このプロジェクトに、REC熱交換換気装置が使われています。


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スウェーデンの既存住宅全部の、15120kwh/aだった年間エネルギー消費量を、8680kwh/aにする計画でしが、パッシブハウスの実測値から計算すると、予測を大きく上回る性能で6440kwh/a消費で済みます。


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この計算からすると、15.12TWh/a-8.68TWh/a=6.44TWh/aで、スウェーデンの原子力発電所2基を稼動停止してもいい電力削減数値と成ります。
この様に、住宅を始めあらゆる建築物の高断熱化や高気密化は避けて通れない必然的な行動と言えます。
ソーラーエネルギーを始め代替えエネルギーは、まだまだ小さなエネルギーです。
少なく、小さなエネルギーに対応出来る建物造りが先決です。
そして、エネルギーのリサイクルを可能とする、熱交換換気装置が必要です。
建物内の換気は、人間の活動や思考に欠くことが出来ない事であり、その換気でエネルギーを失う事を避ける事が、省エネの基本です。
何度も言いますが、過剰な設備を考えよりも、単純な事で出来る省エネが長く使う事が出来るのです。
また、コストを抑える最良の方策とも言えます。


以上が、RECindovent社でのレクチュアです。
パッシブハウスに採用される、熱交換換気装置である由来が理解できる内容です。
スウェーデン国内でも決して大きな会社ではない、RECindovent社ですが、高い理想と真っ直ぐな理念を持つ企業で有る事がお分かり頂けると思います。
そうした企業から造りだされる、熱交換換気装置は正しく本物と言える製品です。

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