日本の原子力委員会が、地球温暖化対策の一環として、国に対し原発建設を促進させる提言を行いました。
温室効果ガスである、CO2の排出量が少ない発電方法としての、原子力発電の有利性を掲げているのです。
確かに、他のエネルギーでの発電ではCO2の排出が多く、環境面から考えると原子力発電の方が、良い様に見えます。
1kWhあたりの二酸化炭素排出量は以下の通り。
原子力 22グラム
水力 11グラム
LNG火力 608グラム
石油火力 742グラム
石炭火力 975グラム
世界の原子力発電所開発状況(2003)
数字(基数)は計画中の発電所を含む。()内は発電量、単位は万kW。
アメリカ:103基(10,243)
フランス:59基(6,613)
日本:53基(5,935)
ロシア:33基(2,556)
韓国:26基(2,452)
ドイツ:18基(2,169)
世界合計:498基(43,549)
しかし、原子力発電は地震国である我が国に措いて、安全の保証は有りません。
地震があるたびに、原子力発電所の危険性が話題に上ります。
現在日本では、53基の原子力発電所が可動していますが、その1つが放射能漏れを起すと、48時間で日本全土が被爆すると聞きます。
そうした日本の動きと裏腹に、エネルギー事情が同じ様なEU諸国では、脱原発の動きを取っています。
EU諸国のエネルギー対策には、原発は必要ないのでしょか?
EU諸国では、原発を造らなくても現状のエネルギー量で、充分賄えると結論付けているのです。
それどころか、以下の対応で、原発を廃棄出来ると言っています。
例えばドイツのすべての既存家屋に、新築家屋に義務づけられていると同等の断熱性を持たせると、国内総発電量の半分に当たるエネルギーが節約できる。
暖房設備の、すべてのポンプやバルブを圧力センサーを使って制御し、ボイラーから発生する熱の利用効率を、最適化するだけでも4.5 基の発電所が不要となる。
さらに、全ての世帯で省エネランプを使用した場合(発電所0.5 基分)、暖房機の老朽ポンプを最新型のものと交換した場合(発電所1 基分)など、節電の例を具体的に上げています。
この様に、省エネ対策により、現状の原発数で充分であると言うよりも、原発を減らす事が可能であると結論付けているのです。
この様な言葉は、スウェーデンのパッシブハウスや無暖房住宅の設計者からも聞かれます。
スウェーデンでも、国内にある5基の原発廃止を宣言し、その対応を進めています。
現在、スウエーデンでは再生可能エネルギー量が、全体の50%に成っているそうです。
EU諸国では、日本の様に原発を増設させる様な考えは無いのです。
住宅やその他の建築物に対する省エネ方策を行わず、危険極まりない原発増設を唱える、原子力委員会の言葉に乗るようでは、現在の政府に対しは、無策の上に無能の文字が加わる事に成ります。
日本の住宅や、その他の建物に対する省エネの実行が、エネルギー危機対策に有効な事をEU諸国は教えています。
パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2008年04月09日|ページの 先頭へ|