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世界一の省エネ技術国への疑問

『日本は、世界一の省エネ技術国です』とは、国会議員の言葉や論説、新聞の社説記事での言葉です。
今日の朝ラジオでも、元参議院議員の人が話していました。


でも、本当に日本は、省エネ技術世界一なのでしょうか?
私は、怪しいモノだと思っています。


確かに、ハイブリッドカーや省エネ家電などを造り出す技術や、ハイテク企業の工場は世界一の省エネ技術を思わせるかもしれません。

しかし、先端技術企業の工場以外の建屋を見ると、建物の屋根、外壁は、雨風を凌げればよい程度の断熱材無し、窓は単板ガラスのアルミサッシ程度が殆んどで、夏の日差しを浴びると中は忽ち熱帯地獄と化し、冬は暖房も程ほどで、機械からの排熱頼みの、隅々は寒々とした劣悪な環境の建物が大勢です。


オフイスビルも、外部とロビーは隙間風の入る、自動ドア一枚か、単板ガラスで仕切られた風除けスペースのみで、ガラス面側には暖房設備が無い為、大きなビルに入ると、受付嬢のスペースには、足元に電気ストーブを置くなどの対処療法で凌ぐあり様が大勢です。


北海道のビルの例。
北海道でも、7月中旬は暑い、日射遮蔽の無い窓は、内部で冷房しながら窓を開けている。
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同じビル。
ガラス張りの外装は、夏暑く、冬寒い状況をつくる。
その対策には、膨大なエネルギーが必要となる。
この様な状況を、省エネビルとは呼べない。
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オフイススペースも、窓は単板アルミサッシで、暖冷房設備は天井からの温冷風の不快供給方式が殆んどです。
建物の外郭を包む断熱不足、理論無視の内断熱工法の横行や、窓の複層ガラス採用も少なく、断熱気密性能の低い窓が大方です。
建物内での暖冷房区分が曖昧で、共用スペースも、内か外か分からない様な扱いです。


マンション等も例外に洩れず、断熱不足と熱橋対策の出来ない内断熱が殆んどです。
共用スペースも、オフィスビルと同様に、暖房設備の無い、曖昧なエリアと成っています。
住戸は、リビングのみの暖房設備設置で、熱源が各室に行渡らない為、窓面や壁、天井入り隅面などの結露を誘発し、室内カビ汚染を招く始末です。


つまり、日本の建物は、省エネ建物と言える建物が殆んど存在しないと言う事です。
こんな有り様で、省エネ技術世界一を自負する事は、失笑に値する無知の世間知らず成らぬ、世界知らずの何者でも無いでしょう。
それを、今年の先進国首脳会議で、世界の要人達の前で、日本の代表が世界一の省エネ技術国として、自慢げに話をする場面は、恥じとしか言い様がありません。


スウェーデンやドイツの省エネ住宅やパッシブハウスの増産、更には既存建物への省エネ改修等と比べると、日本の省エネ技術が怪しいとしか思えません。
実際に私達の廻りの建物で、世界に誇れる様なレベルの省エネ住宅や、省エネビルと呼べる様な建物は有りません。
世界一の省エネ技術国を自負するのであれば、国民の住いをもっと省エネ住宅にする事を、実践すべきではないでしょうか。


福田首相が今年、首相官邸に引っ越した時の、第一声が『建物内が大変寒い』でした。
この本音の言葉の重さを、首相は意識していなかった様ですが、正に日本中の建物を象徴しています。


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幾ら、古い首相官邸でも、断熱改修や省エネ対策を行う事は出来ます。
断熱無しや、窓の気密やガラスの複層化が成されていない首相官邸だから、その様な状態なのです。
一国の長の住いが、その様なお粗末な状態では、省エネ技術国を唱える状況では無い事が分かります。


日本の建物は、冬は大変寒く、夏は大変熱いのです。
世界一の省エネ技術国の建物の実態は、省エネには程遠い建物なのです。


これを、解消する事は、大変簡単な事なのです。
住宅の高断熱化を促進させと共に、正しい施工を指導する事で、劇的に効果が上がります。
また、ビル、マンションなどの鉄筋コンクリリート造の建物は、外断熱化により建物特性効果が上がります。
そして、窓ガラスを複層ガラスに変え、夏場の日射遮蔽設備を施します。
結果、省エネ効果が格段に向上し、建物内の環境も大きく改善します。


200年住宅を推奨する基準は、建物の高断熱化と、窓・ドアの高性能化とガラスの複層化無しには、成り得ない事は、明白な事実です。
世界一の省エネ技術国を言葉で示すには、身近な住居の改善無しには、語れない事だと私は考えています。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2008年03月22日|ページの 先頭へ|