オックストリエットの無暖房住宅は、リンドースの無暖房住宅、ランツクローナ市の自己暖房住宅と大きく違う点が有ります。
2物件は木造の建物でしたが、オックストリエットの無暖房住宅は、床と界壁がコンクリートパネルです。
また一部ですが、鉄骨柱の部分もある混構造です。
オックストリエットの無暖房住宅は、スウェーデンのバルナモ市に有ります。
バルナモ市は、北緯57度20分の内陸部にある町です。
無暖房住宅を設計した、bsv設計事務所を訪問し、レクチュアを受けました。
写真は、bsv設計事務所の本社とその内部です。
bsv設計事務所は、バルナモ市に本社を置き、4支店を持つスウェーデンでは、中堅の設計事務所です。
業務は、建築設計、構造設計、環境問題指導、建築物理、家具インテリア、室内汚染測定、環境アドバイザー等です。
社員は、31名です。
無暖房住宅に付いての、レクチュア風景です。
設計、工事、換気設備の各関係者が集まり、誠意的な対応でした。
オックストリエットの無暖房住宅は、40戸の住宅です。
屋根には、温水ソーラーパネルが付いています。
この設備で、年間給湯エネルギーの50%を賄っています。
配置は、近隣住宅から川が見える様に、配慮されています。
団地の全面道路は、車が低速で走る様に決められています。
立面図です。
2階建てと3階建てが有ります。
1階の平面図です。
1階住居には、図面上部の左右面から入ります。
上部中央部には、2階に上がる階段と給湯貯蔵タンクスペースが有ります。
2階、3階の平面図です。
2階建ては、1、2階別住居で、3階建ては2階、3階同住居に成っています。
無暖房住宅の家賃です。
1スウェーデンクローネを、18円での換算です。
太陽エネルギーの取得、換気、排熱の概念図です。
パッシブハウスには、夏と冬に措ける、太陽エネルギーの扱いが重要です。
配置計画から、庇の深さまで、建物は検討されています。
屋根、壁、床、窓各部の性能値です。
写真は、屋根、壁の断熱と基礎の断熱模型です。
無暖房住宅のドアと気密性能値です。
ドアの熱貫流率は、0.6W/㎡・Kです。
また、気密性能値は、0.2 l/s,㎡と有りますが、この数値は50Pa(パスカル)での性能値です。
(日本の気密測定は、9.8Paでの測定です。単純にスウェーデンでは、日本の5倍圧での測定なのです。)
次回は、9-2の題『オックストリエットの無暖房住宅(その2)』を記します。