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10.White設計の無暖房住宅

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今回は、スウェーデンで1番大きな建築設計事務所である、White設計事務所の無暖房住宅設計です。
今までの無暖房住宅は、木造または混構造でしたが、White設計事務所の無暖房住宅は鉄筋コンクリート造です。


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White設計事務所は、本社をヨーテボリ市に置き、スウェーデン全土に支店が有ります。


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写真は、ヨーテボリ市内にあるWhite設計事務所の本社です。
石造りの古い建物でした。


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無暖房住宅(集合住宅)の説明をしている、アンナ・グラーフさんとナジア・ジンクさんです。
彼女らは、エンジニア、環境問題、エネルギー使用などに付いてが専門の職員です。


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社員名簿の2人です。


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White設計事務所は、1951年に設立されスウェーデン国内の8ヶ所に支店が有ります。
全所員は、360名います。


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オフイス、学校、病院など全ての都市設計を手掛けています。


以下説明


1998年から、環境に付いての部門を作った。
環境関係専門の社員が、15名いる。
現在の設計では、環境配慮無しでは、成り立たない。
スウェーデン全体の、40%のエネルギーは、建築関係で使われている。
生産素材の、40%も建築関係です。
廃棄物の、15%も建築関係から出されている。
循環型の生産や製造を目指しているが、完全な循環型は出来ない。

有害物質などもその一つで、塩ビ、PVCは使えない。
EU諸国からも、問題の有る建築製品が、入ってくる。
ブラックリストだけでも、4000種類もある。

カビは、室内の空気の、品質関係で発生する。
騒音も問題だ。
建築物は、エネルギーの効率だけではなく、現在、エネルギーは品質の一部に成った。


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写真は、ストックホルム支店です。


以下説明


この建物は、別の会社が所有していた物を買取り、省エネビルに改造した。

床に管を埋め込み、暖冷房している。
床配管に、18~20℃の水を流している。
水は、普通の水で、管は2重管で取替え出来る。
主として、床を冷やし、熱交換機で空気を暖める暖房としている。

スウェーデンでは、オフイスは暖房よりも、冷房が必要となる。
オフイスでは、発熱する物が多い為だ。
(高性能建物では、夏場対策の方が重要に成っている証明)

海水を利用している。(ヒートポンプ)
省エネ家電を、使っている。
大きな窓が特徴で、特殊なカーテンを付け、気密性の良い窓と、三層ガラスにクリプトンガス入りで、U=1.2です。
太陽熱を、遮る表面処理もしている。

自動制御する、外カーデンが付いている。


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別角度の、ストックホルム支店の外観。
自動制御する、外カーデンとU値1.2の窓ガラス。


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ヨーテボリ市内にある、世界文化ビルです。
この建物は、サンドイッチパネルで施工されています。


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視察先で見た、別現場でのサンドイッチパネルの例。
EPS断熱材を挟んだ、コンクリート版。


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写真は、スウェーデンが、2025年までに各建物に与えた、エネルギーの設定値です。


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White設計事務所が2007年中に完成を目指し設計中の集合住宅のパースです。

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断熱厚さは、屋根が45+350=395㎜で、U値は0.107です。
壁は、45+170+100=315㎜で、U値は0.115です。
基礎廻りは、GL上にRC250㎜に100㎜断熱とその外に石を80㎜としています。
U値は、0.239です。

地盤から2mまでは、RC250㎜に100㎜断熱で、U値=0.239、地下土間は、RC300㎜に20㎜の小石、その下に50㎜の断熱処理で、その下に160㎜厚の透水材を敷きます。


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建物性能値を書いたボード。


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壁の縦断面断熱ディテール。


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これは、White設計事務所で見せてくれた壁平断面断熱ディテールです。


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White設計事務所の無暖房住宅性能値。


次回は、11の題『アーリングソースの団地再生』を記します。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2007年11月13日|ページの 先頭へ|