パッシブハウス・無暖房住宅・省エネ環境住宅・RC外断熱、北海道・札幌市・北広島市の今川建築設計監理事務所サイト へようこそ

 
●トップページへ ●初めての方へ ●住まいの相談 ●お問い合わせ ●アクセス ●リンク ●サイトマップ 

8-2.ランツクローナ市の自己暖房住宅(その2)

ランツクローナ市の自己暖房住宅の設計者である、バーナー・ストローク氏から、設計の経緯について説明して頂きました。
以下、説明内容です。

%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8979.jpg

これは、住宅内部からの、熱の逃げを表現した概念図です。
普通の住宅では、床、壁、天井、窓、ドアから、沢山の熱エネルギーが逃げていきます。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8980.jpg

熱交換機でない換気方式や、性能の低い熱交換換気装置を装備した住宅では、換気からも熱エネルギーが逃げていきます。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8981.jpg

その為に、室内への大きな熱エネルギーの補充が必要に成り、暖房期間はその繰り返しが行われます。
これが現状の、一般的な住宅の状態です。
ライニングコストは、このエネルギー消費のウエイトが大きく、これからはこのエネルギー消費を抑えなければ、成りません。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8982.jpg

自己暖房住宅は、外郭を沢山の断熱材で覆っています。
また、高性能な窓とドアを使用しています。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8983.jpg

その効果で、内部発熱源(電気機器類、人体発熱源)と、窓からの太陽エネルギーの取得で、室内暖房は補えます。
また、高性能な熱交換換気装置のより、熱のリサイクルを85%可能にしました。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8984.jpg

こうした事で、自己暖房(セルフヒーティング)が可能と成ります。
特段な設備は不要です。
パッシブハウスの基本は、外郭の高断熱化と高性能な窓とドア、そして性能が確かな熱交換換気装置です。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8985.jpg

自己暖房住宅の断熱図です。
床:350㎜、壁:450㎜、屋根550㎜の断熱厚です。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8986.jpg

この写真は、自己暖房住宅で使用した窓の、複層ガラスエッジの改善を示したものです。
エッジをメタルから、樹脂製に改善した事で、窓際で8℃の違いが出たそうです。
パッシブハウスでは、あらゆる熱橋部に付いて考え直す必要があります。


%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8987.jpg

この写真は、自己暖房住宅で使用された、熱交換換気装置です。
熱交換率85%の高性能な製品です。
熱交換部が大変大きく、他社製品との違い(熱交換率)が実感出来ました。
外気温が低い時期の入気に対しては、900W程のヒーターが自動運転で、加温する仕組みに成っています。
また、熱交換部分は水洗い出来る様に、下部にはドレーン排水出来る様に成っています。


次回は、8-3題『ランツクローナ市の自己暖房住宅題(その3)』を記します。

トップページへ > 無暖房住宅から見える北海道住宅トップへ

パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2007年10月23日|ページの 先頭へ|