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7.ハンス・エーク氏長野講演(その2)

【長野講演】(その2)

2005年2月23日(水)

ハンス・エーク日本講演第一回会場、長野市(会場:長野市メルパルク長野)

最終的に予定定員300名のところ400名が入った。

入場者は予定を越えた。
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NPO外断熱推進会議、宮坂専務理事の司会で講演会が始まった。

始めに『地球環境と外断熱』と題し、NPO外断熱推進会議事務局長堀内正純氏が講演した。

無暖房住宅と外断熱は、温室効果ガスの抑制、環境共生の時代に、同じ立場にたった必然的な行動原理である事をこの講演の主旨として述べた。

また日本でも、省エネルギーを意識した取り組みが早急に必要な事を提唱した。

次に、『地球環境と無暖房住宅~エネルギーを使わない暮らし』と題し、無暖房住宅設計者・建築家ハンス・エーク氏(通訳 友子・ハンソンさん)の講演が始まった。

自分で描いたイラスト画で家族を紹介した後、地球上の生命体が生きている生存圏は、りんごで言うと皮と同じ薄いエリアで、あること。

1974年仲間と始めたE5(イーファイブ)と言う設計事務所で、最初に依頼を受けて取組んだ仕事は、いろいろな知恵と工夫を駆使したソーラーハウス住宅の設計だったが、そのほとんどの省エネ機能が計画通り動かず、大失敗して挫折したこと。

そして、その建て主からの励ましで立ち直り、シンプルな機能こそが重要だと気づき次に取組んだパッシブソーラーハウス。

その成功が、後のドイツ共同設計によるさらに進んだパッシブソーラーハウスなったこと。

そして、その成功でいよいよ視野に入ってきた無暖房住宅への挑戦と話は進んで行った。

講演中のハンス・エーク氏と通訳の友子・ハンソンさん
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無暖房住宅についてのコメントをまとめる。

熱の移動には、

①換気(気密含む)による熱の移動

②床、壁、天井面、窓、外ドアからの熱伝導による熱の移動

③排水による熱の移動

以上3つがある。

それらを最小限に留め、太陽熱の夏冬を考えた取り入れ方と、熱回収を高性能にした換気装置を採用した。

断熱材は、天井500㎜、壁430㎜、床は土間下に300㎜入れている。

熱交換換気の排気口はトイレ、洗面所から、居間と寝室から熱交換された新鮮空気を入れている。

そしてその空気はドアのアンダーカットを通って各室に流れる。

熱源は、太陽熱、人体熱、家電製品からの排熱でまかなう。

室内温度は平均20℃である。

2002年の年末に、イエテボリ市に大寒波が襲った時、心配して無暖房住宅の記録測定会社に電話で状況を問い合わせたところ、年末で大勢の家族がいたり、キャンドルを沢山つけていたので、室内温度が30℃になって大変な状況だと知らされた。

またあるお宅は、冬季不在になる3~4日間観葉植物の維持が心配で、電気ストーブをつけっぱなしで出掛け、帰って見ると40℃の室内温度ですべて枯れてしまった。

これは、如何に熱が外部に漏れないかを、如実に表している。

講演の様子
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コストについては、断熱材、熱交換気扇、窓のグレードアップに、4万~5万スウェーデンクローネ掛かったが、普通の住宅にあるセントラルヒーティング設備が同じ位の値段なので差し引きで、無暖房住宅建設コストのアップは無いと試算している。

今回は木造住宅の無暖房化だったが、高層鉄筋コンクリート造にも勿論採用できる。

スコットランドでは、7階建ての無暖房マンションを建設した。

これから、スウェーデンのアリングソースにある、1960~1970年代に建てられた鉄筋コンクリート造の断熱改修に当たる。

このプロジェクトでは、断熱と窓の性能をアップするだけで、現在の住宅性能を3倍改善できる。

断熱の効用と、外断熱の有効性は、今後の住宅改修に欠かせない。

私は持続可能な社会をテーマにした、イエテボリ2050をコーディネートしている。

持続可能な社会とは、気候が安定していること。

循環型社会であること。

公平、平等であること。

生物体系が多様であること。

以上が重要なことだ。

化石燃料はいつか枯渇する。

その時期を遅らせる為にも、私のプロジェクトは意義がある。

以上がハンス・エーク氏の講演内容です。

ここで、休憩が入りました。

8.『長野講演』(その3)に続く。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2006年10月30日|ページの 先頭へ|