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無暖房住宅視察2005年(その2)

【無暖房住宅の熱交換換気扇】

無暖房住宅に取付けられている熱交換型換気扇の製造メーカーを、紹介いただき、ハンス・エーク氏同行のうえ見学できました。

ハンス・エーク氏から、無暖房住宅に同社製品が採用された経緯や、使い勝手などの総評をいただきました。

スウェーデンには、換気メーカーが数社有るそうですが、その中でも熱交換率が高くメンテナンス性が優れている、このメーカーの製品を採用したそうです。

ハンス・エーク氏による無暖房住宅の換気説明
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熱交換型換気扇の製造メーカーは、スウェーデンにおける換気システムの現状と無暖房住宅での性能評価、さらには改良点に至るまで細かく説明を頂きました。

製造メーカーによる熱交換換気装置の説明
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この熱交換換気装置は、システムが単純なためメンテナンス性が良く、長期の使用に耐える上では日本国内の製品より優れていると判断しました。

熱交換率も、無暖房住宅での計測値では熱回収率85%の高回収率を誇っており、日本での無暖房住宅建設に向けて重要な要因である換気について、当製造メーカーの熱交換換気扇がベストと思われました。

【無暖房住宅の設計者ハンス・エーク氏との打合わせ】

翌日は、私達が宿泊するホテルの会議室で、ハンス・エーク氏に、丸1日を費やし細部打合わせをしていただきました。

忙しいスケジュールを割いて、予定していた時刻より早く訪れたハンス・エーク氏は、遠い国から来た友人として、最上級のレクチュアをしてくれました。

ハンス・エーク氏から説明を受ける
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話は、無暖房住宅の細部に亘りました
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ハンス・エーク氏自らがペンを取り説明
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今回の視察は、当社に取って将来に向けた計り知れない成果が有りました。

スウェーデンに措ける最先端の住宅に付いて、その設計者から直接レクチャーを受け、私達の疑問にも答えてもらったのです。

日本で独自に取組めば、数年いや数十年掛る技術や経験について、そのプロセスを体感できた思いでした。

ハンス・エーク氏が書いた説明
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無暖房住宅の設計者ハンス・エーク氏から、無暖房住宅の設計詳細や細部ディテールを聞くことができ、今後の無暖房住宅実行計画に向け大きく踏み出す事が出来ました。

説明するハンス・エーク氏
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日本の省エネルギーレベルを遥かに超えた無暖房住宅は、スウェーデンでは、実生活を営む普通の建物として活躍しています。

この大きな差を無視する事は出来ません。

建築を業としているモノとして取組まなくてはならに大きな目標を見えた気持ちでした。

打合わせ中に、ハンス氏の携帯電話が鳴りました。

電話を終えたハンス氏は、固い表情で席に戻りました。

我々は、先ほどまでのハンス氏と違う雰囲気を感じ、良い話だったのか悪い話だったのかと思いました。

ハンス氏は、ゆっくりと話し始めました。

通訳の友子ハンソンさんの表情が、緊張から笑顔に変わりました。

『ハンス・エーク氏の無暖房住宅が評価されているのは、皆さんご存知の事ですが、無暖房住宅の実績と再評価で来年からのプロジェクトをハンス・エーク氏が行う事に成りました。』

つまり、国からの予算が付き、無暖房住宅プロジェクトをハンス・エーク氏が中心に成って行う事が内定した知らせだったのです。

大きな仕事を手に入れ安堵の表情を浮かべるハンス・エーク氏に全員から拍手が起こりました。

スウェーデンに、新たな無暖房住宅が誕生する事に成ったのです。

また別の無暖房住宅がスウェーデンに建てられる事を考えると、大きく水を空けられた感じがする一方で、自分達に課せられた日本での取り組みへの重さも感じました。

早く日本で、無暖房住宅が建設出来る様に、私も努力したいと思いました。

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パッシブハウス・無暖房住宅・外断熱の今川建築設計監理事務所: 2006年09月13日|ページの 先頭へ|